EHD推進機 実験(3) 
EHD推進(炎+高電圧)とロケット推進の組み合わせ実験

2018年 11月1日(木)
2019年  1月9日(水)改定
2019年  4月2日(火)改定



     図、EHD推進実験機 左) 装置の実物、 右) 概念     
EHD flame jet.mp4 へのリンク



概要(アブストラクト)
 ロケット推進と静電気、EHD推進の装置2つを組み合わせ、推進力増大効果を期待した実験を行った。
 装置の外周部分にEHD推進機、中心部に炎ジェット(弱電離プラズマ)が通過する絶縁体もしくは金属シリンダ(ここでは一例として、ペットボトルを使用)を配置し、EHD推進機を高電圧電源に接続した。ここでは高圧電源の一例として直流20KVを用いた。
 ペットボトルの下側から点火を行うと内部でガスの燃焼波が上方向に進行し、その際、直流高電圧が炎により増幅され一桁上の高電圧が発生した。EHD推進力の増大を今回の実験で確認することに成功した。実験ではEHD推進実験装置は上記動画のように垂直上方向に急上昇した。
 ペットボトルのみでは推力は時間平均で35-110g程度であるが、全体としてEHD推進の効果が加わる。EHD推進機を接続した場合、接続しない場合と比較して2倍ほどの推力増加と推力発生タイミングの違いを確認した。
燃焼波による推力発生ピーク時間幅を1msとすると、瞬間的に200N(20kg)のピーク推力が垂直上方向に発生していると数値計算により推測された。従来、不可能であった電源装置を装置に搭載し鉛直上方向に推進することが可能となった。


参考文献
1. Taku SAIKI,
“Development of electrical propulsion system with remarkably improved propulsion force using electrostatic and flame jet EHD power generation”, Jan 8., 2019, submitted to Arxiv.


上記論文をArxivへ2019年1月4日に投稿したが、しばらくOn hold 状態となり、4月1日に掲載不可(リジェクト)とメールで通知された。このカテゴリーの研究はうちにはない。別のオープンアクセスのコミュニティーに再投稿せよと。On hold となった投稿は消えないと書かれていたが、この新規投稿は消去された。Arxivは明らかに研究内容を選別している。内容によってはArxivではリジェクトされるとうわさがあったので、すでに同内容を1月27日からviXraで掲載している。

2.Taku Saiki,
“Electrical Propulsion Device with Improved Propulsion Force Using Electrostatic and Flame Jet EHD Power Generation”, [viXra: 1901.0414] Jan. 27th (2019), 4page.